いつかの春夏秋冬。

Posted by taishi on 4月 1, 2012 at 11:49 pm | Filled Under: 未分類| コメントは受け付けていません。

去年は何を想った?
桜と空と暖かい風の狭間で。

 

思い出しても
これといって浮かんでこない。

 

去年は何を願った?
君と僕と桜の下で。

 

思い出したら何だか胸が苦しいよ。

 

もしかしたら想いも願いもいらないくらい
僕は幸せだったのかなぁ?

 

何度振り返ってももう戻らない。

 

風が宥めた
それがときの流れ
光を必死で紡いでいく
それがときの流れ

 

見せることもないけれど
ただちょっと君を想って
シャッターをきってみれば

 

去年とよく似た桜が
レンズの向こうで揺れているよ。

 

よく似た笑うみたいに
よくはしゃぐ子供みたいに

 

レンズの向こうで
桜と空と暖かい風の狭間で
君と僕が揺れているよ。

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夏の夕暮れ
湿気りかけの線香花火
思い出したように火をつける

 

蒸した風に火薬が溶け出して
ほろ苦い愛しさが
パチパチと花を咲かすよ

 

瞬く心の中
花火とは裏腹に
音も出さずに浮かび上がる
いつかの夏の日

 

すーっとね
落ちてく小さな灯火が
やけに胸をくすぶってしまうよ

 

浮かんでは
締めつけて消えてく花火
まるで君に似ていて
動揺した指先押さえて
少し微笑んでみた

 

燃えつきたら
二度と戻らない花火も
過ぎ去った夏と変わらない

 

瞬く心の中
陽の落ちた庭に
声も届かず浮かんで消えた
いつかの君の横顔

 

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君の暮らす街が晴れていて
僕の暮らす街は雨だとしても
繋がる想いは澄み渡ってる

 

そんなこと想いながら
空を見上げて
懐しい匂いにのって
膨んだ雲は
途切れることなく
運ばれてく

 

ゆっくりと
ゆっくりと

 

どこにいても
見上げる空
続いてく空

 

君の暮らす晴れた街へ

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君が描くというのなら
躊躇なく絵の具を
躊躇なく筆を用意しよう

 

晴れた日には青色を
曇りの日には灰色を
雪の日には白色を

 

素直に君が描くなら
僕は君にインクを渡そう

 

マジシャンでもなければ
魔法使いでもないけれど

 

君が求める色を
取り出すことくらいできるんだ

 

子供のような無邪気さで
君が未来を描くというのなら

 

大人になって捻くれてしまった僕にでも
取り出すことくらいできるんだ

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春に君がいてくれて

 

夏に君がいなくなって

 

秋に君がこいしくなって

 

冬に君がもどってきた

 



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